雑記
六 「静」

「静」の立札を楠田商店さんに書いていただきました。
お越しの際は「おひとり、ないしおふたりで」と常々言っておりますが、これは文字通りそうしてくださいというよりも、場所性を大切にしていただきたいというところからです。絶対そうだとは言えませんが、三名になると場所性が薄れ、他者への回路が閉ざされる傾向にあるからです。
来ているようで来ていない、ということになります。
できれば、その場に流れている一番小さな音を聴き自身が発する音、発語をそこに合わせるように過ごされると、その場と自分の波長が次第に合ってきます。
喧騒はさらなる喧騒を呼び、文字通り、雑音、雑に出された音が飛び交います。自分でも気がつかないうちに、大きな音を出している。
そうならないためにも「静」をとどめておくことは大切なことだと思います。